ヨーロッパの人々にアラブ世界の文化を深く知ってもらうことを目的に、アラブ諸国とフランス政府の協力によって建設された複合施設である。
南北2つの塔がスリット状の通路及び正方形の中庭を挟んで対峙する構成となっている建物には、公共図書館、アラブ美術・文明博物館及び企画展示室、オフィス・会議場、ホール等が収容されている。
「プププメモ」
アラブ世界研究所は、パリの5区にある研究所である。
1980年、アラブ諸国の18カ国とフランスはアラブ世界の情報を発信し、アラブ世界の文化、精神世界を研究するための研究機関を設置することで同意し、設置が決まった。
また、フランス、ひいてはヨーロッパ世界とアラブ世界の協力と文化的交流を促進するという目的もある。
この建物はセーヌ川と近代的な建物が建ち並ぶジュシューキャンパスに挟まれて建っている。
セーヌ川に面した側は川の流れに合わせて緩やかなカーブを描き、シュリー橋から見ると角張った印象を和らげる役割を果たしている。
一方反対側は非常に直線的である。
こちらは広場に面しており、壁面はガラス張りに加えて240枚のアルミパネルが取り付けられている。
それぞれのパネルにはカメラの絞りのようなメカニズムが取り付けられており、開閉することで採光を自動調節する仕組みになっている。
これはアラブの建築にみられるマシュラビーヤという窓飾りからヒントを得たものである。このように、旧来のパリの景観と伝統的なアラブの意匠、最新の技術が融合している。
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